スコラ学 Scholasticism (243)

最終更新日:2002年05月10日 船戸和弥のホームページ

哲学事典(森 宏一編集、青木書店 1981増補版)から引用:括弧内は参照頁。

 スコラ哲学ともいう。中世のキリスト教会や修道院に所属する学校(schola)で学僧たちが説いた学校哲学の意味。主題は、信仰の拠りどころとしてのカトリックの神学上の教義を理論的なかたちをとって立証説明しようとすることで、つまり<神学の召使>として協会公認の教義を合理化し擁護する哲学。中世封建社会にイデオロギー上の支柱をなしていた。これに役立てるものとしてプラトンおよびアリストテレスの哲学が用いられた。スコラ学はおよそ三つの時期にわけられ、プラトン、新プラトン派の哲学の影響にたつ初期(9~13世紀)、アリストテレス哲学を拠りところにする中期(14~15世紀)、それからカトリック派と改革派との対立する後期(15~16世紀)。19世紀にはカトリック教会内の各派を統一する試みとして新スコラ学があらわれた。中世のスコラ学できわだった対立、論争は<普遍論争>といわれるものので、この論争の一方の立場をなす唯名論は、唯物論の中世的あらわれとされる。→普遍戦争