フロイトFreud, Sigund 1856~1939 (415)

最終更新日:2002年05月09日 船戸和弥のホームページ

哲学事典(森 宏一編集、青木書店 1981増補版)から引用:括弧内は参照頁。

 オーストラリアの生理学者、精神病理学者、精神分析の創始者。チェコのユダヤ人系の家庭に生まれ、幼いときからウィーンに移り、そこの大学で医学を学び、1938年ナチスの迫害をのがれてロンドンに亡命。かれは心的過程の病理学的研究から、心的作用の変化を生理学的原因に帰着させて説明する俗流唯物論的な方法をしりぞけて、主観的理論をたてることになった。心的作用を物質的諸条件から切りはなし、心的過程は物質的過程と並行して存在する独立的なものと考えて(精神物理的並行論→並行論)、意識の深層にある特殊な不可知的な、永久的な心的力が、心的過程を支配しているとみて、ここから精神分析なる理論をつくりあげた。[主著]Traumdeutung, 1900(新関訳、夢占い);Zur Psychopathologie des Alltagsleben, 1901(丸井訳、日常生活の精神病理学);Drei Abhandlungen zur Sexualtheorie, 1905 (懸田訳、性理論への三論文);Vorlesungen zur Einfuhrung in dei Psychoanalyse, 1916~1918(丸井ほか共訳、精神分析入門)。日本には、フロイト選集、フロイト著作集の名で出版されている。→精神分析