二元論dualism (357)

最終更新日:2002年05月09日 船戸和弥のホームページ

哲学事典(森 宏一編集、青木書店 1981増補版)から引用:括弧内は参照頁。

 世界全体がたがいに独立した異質的な二つの根本原理からなりたっているとする考え方。宗教的な考え方には、この見方がつよい。光と闇・善と悪の対立を世界の根本原理とするゾロアスターはそのいちしいものであり、キリスト教が神の国と地の国とを分けることに進行の基礎をおいて、人間が神の国の実現につとめるという実践的に二元論といえるが、神が世界を創造したとする点では一元論である。哲学上で典型的なものは、デカルトの物心の二元論であり、認識論の分野でいうと、カントが意識一般による現象世界にたいする物自体の存在をみとめる立場に二元論がみられる。さらに、二元論をひろく解すると、上記のキリスト教に一種の二元論がみられるように、何らかの問題を考えるとき、二つの相反する個別のものの対立を根本的にみとめているのは二元論的といわれる。