ダーウィニズムDarwinism (294)

最終更新日: 2002年05月09日 船戸和弥のホームページ

哲学事典(森 宏一編集、青木書店 1981増補版)から引用:括弧内は参照頁。

 生物進化に関する自然淘汰説中心としたダーウィンの学説。生物はその生育する環境に適応することによって生きていくものであるが、内的および外的な原因によって変異が起こり、同一の種類からすこしずつ異なった子孫が生まれる。そして生存にすこしでもより有利な変異をしめす個体が、自然界における激しい生存競争にうちかって生き残る。この変異はその大部分が遺伝子的であって、世代を重ねて淘汰がつづけられることによって、小さい変異が累積されて、新しい性質、より高度に適応した性質をもつ生物が生じ、新しい種、属などの分化が起こる。以上が主要な論点であるが、変異と遺伝の原因との法則、連続的な小変異と質的な変化との関係、生存競争の役割などについて、疑義、批判、検討が加えられている。なお、その大きな思想的影響によって、一つの思想的潮流の呼び名ともなっている。その説の社会への適用については、ダーウィン自身は非常に慎重な、むしろ控えめな態度をとっている。→社会ダーウィニズム