コンプレックスcomplex (156-7)

最終更新日: 2002年05月09日 船戸和弥のホームページ

哲学事典(森 宏一編集、青木書店 1981増補版)から引用:括弧内は参照頁。

 精神分析の用語。観念複合体という訳語がある。一定の感情(情動)を中心として集合した精神的諸要素およびこれから連想される集合した精神要素からなるもの。フロイトは、これを抑圧された観念複合体と解して、それ自体行動に影響をおよぼすものとした。コンプレックスの考えは、広く心理学、社会学に用いられていると同時に、日常語ともなっている。この場合には、心の中に出来上がった一定のわだかまりであって、一時的なあらわれでなく固定したものの事である。劣等感(inferiority complex)というように使われるのが多いが、精神分析では<エヒプス・コンプレックス><エレクトラ・コンプレックス>、その他があげられ、前者は、男の子が母親に愛着を持ち、同性の父に対しては反発する感情、後者は、女の子が父親に愛着をもち、同性の母親に反発する感情をおこさせるようなコンプレックスである。