一般解剖学

系統解剖学



最終更新日: 12/05/14

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Ossa; Systema skeletale(骨、骨格系)Bones

Cranium(頭蓋,ズガイ)Cranium とうがい、ずがい [A02.1.00.001] Feneis: 028 20

頭蓋は日常語として一般にズガイと読まれているが、1943年(昭和18年)制定の医学用語、解剖学用語ではトウガイと読むことに定められた。しかし日常語としてのズガイも併用されている。

 頭蓋は15種23個の骨、すなわち10種16個の頭蓋骨および5種7個の顔面骨の連結により形成されている。また頭蓋は5種7個の脳頭蓋(神経頭蓋)および10種16個の顔面頭蓋(内臓頭蓋)にも分類されている。

 頭蓋骨(10種16個)を形成する骨は、後頭骨(1個)、蝶形骨(1個)、側頭骨(1対2個)、頭頂骨(1対2個)、前頭骨(1対2個)、篩骨(1個)、下鼻甲介(1対2個)、涙骨(1対2個)、鼻骨(1対2個)および鋤骨(1個)である。顔面骨(5種7個)を形成する骨は、上顎骨(1対2個)、口蓋骨(1対2個)、頬骨(1対2個)、下顎骨(1個)および舌骨(1個)である。

 頭蓋は頭蓋冠と頭蓋底にもわけられているが、前者は頭蓋腔を円蓋状におおい、後者は頭蓋の底部をなし、両者の境界に冠する諸学者の見解は一定していないが、一般には外後頭隆起、上項線、外耳孔上縁、側頭下稜、眼窩上縁、鼻棘をむすぶ環状線をもって境界と定めている。

 頭蓋腔を円蓋状におおい、後者は頭蓋の底部を成し、両者の境界に関する諸学者の見解は一定していないが、一般には外後頭隆起、上項線、外耳孔上縁、側頭下稜、眼窩上縁、鼻棘を結ぶ環状線をもっって境界と定めている。頭蓋腔の容積は1,200~1,500mlであるが、性差があり、女は男より約10%少ない。なお頭蓋腔の大きさは、脳の大きさに密接な関係をもっている。頭蓋の形態は個人差、年齢差、性差などのほかに人種差もあり、これは人類学的に重要な意義を有している。骨格のうちで最も人種の特徴の差違が著明に現れるのは頭蓋であるといわれている。

 頭蓋の人種間の差違を具体的に表すために、18世紀末より頭蓋計測がおこなわれてきたが、多数の計測値のうちで最も重要なものは最大脳頭蓋幅径を最大脳頭蓋長で除して、その値に100を乗して得た頭蓋長幅示数である。この数の値によって頭蓋を長頭(74.9以下)、中頭(75.0~79.9)、および短頭(80.0以上)の3型に大別することができる。頭蓋骨間の連結には下記の4種がある。

(1)縫合:15種23個の骨のうち、下顎骨と舌骨とを除いたすべての骨は、縫合という骨間結合組織によって不動結合をなす。頭蓋には34種の恒常性の縫合がある。

(2)軟骨結合:頭蓋底の軟骨性原始頭蓋すなわち後頭骨、蝶形骨、側頭骨にみられる不動結合で5種ある。

(3)靱帯結合:側頭骨の茎状突起と舌骨との間にある頭蓋で唯一の靱帯結合すなわち可動結合である。

(4)関節結合:下顎頭と側頭骨下顎窩との間にある頭蓋で唯一の関節すなわち可動結合である。

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Norma facialis; Norma frontalis(頭蓋顔面、頭蓋前面、前面観)Facial aspect とうがいがんめん、とうがいぜんめん、ぜんめんかん [A02.1.00.002] Feneis: 028 32

 前から見た頭蓋骨の輪郭。頭蓋を前から眺めると、頭蓋はその全体像を概観することができる。前頭部は頭頂骨でつくられている。この骨は前頭鱗のところでは冠状縫合によって頭頂骨と分けられている。前頭部では眉弓の間に眉間がある。前頭骨は眼窩上縁でもって眼窩口を囲んでおり、その内側端の近くには、発達の程度のまちまちの眼窩上切痕がみられる。ときにはこの切痕は眼窩上孔をつくり帰られている。両側の眼窩の間では、前頭骨は前頭鼻骨縫合によって鼻骨とまた前頭上顎縫合によって上顎骨と接している。両側の鼻骨は鼻骨間縫合によって接合している。眼窩口の外側には前頭頬骨縫合がみられ、この縫合は前頭骨と頬骨の間の境界をなしている。頬骨は上顎骨とともに眼窩口を広範囲に囲んでいる。上顎のところでは眼窩下縁の少し下方で、頬骨上顎縫合の近くに眼窩下孔がみられる。この孔は上顎神経の一枝(眼窩下神経)と動・静脈が通り抜けるためのものである。上顎骨体には眼窩下孔の下方にくぼみがみえるが、これは犬歯窩といわれる。上顎体から外側へ向かって頬骨突起が出る。前頭骨との接合は、上顎体から上行する前頭突起によって行われ、また内側へ向かう口蓋突起が硬口蓋の前方での基礎をつくっている。最後に、歯の生えている上顎では下方へ向かう歯槽突起がみられる。前頭突起には眼窩下縁の続きとして前涙嚢稜がみられる。上顎骨の中心は上顎骨であって、これが鼻切痕をもって鼻腔への入口である梨状口の境界をつくっている。この梨状口の下縁で、上顎間縫合の上端には、前方へ向かう棘すなわち前鼻棘がと突出している。頬骨のところでは頬骨顔面孔が一つないし二つみられる。下顎骨は前から見ると下顎体、歯槽部および下顎枝がみえる。下顎体の所では、第2小臼歯を通るように設定された垂直線上にオトガイ孔が見られる。下顎骨の中央部にはオトガイ隆起が形成されている。 

Norma superior; Norma verticalis(頭蓋上面、頭蓋頭頂面)Superior aspect とうがいじょうめん、とうがいとうちょうめん [A02.1.00.003] Feneis: 028 28

 頭蓋骨の上表面の輪郭。頭蓋上面と頭蓋冠は必ずしも同義ではない。敢えていうならば頭蓋冠上面と頭蓋上面は同義語として扱える。 

Norma occipitalis(後面観、頭蓋後面)Occipital aspect とうがいこうめん、こうめんかん [A02.1.00.004] Feneis: 032 25

 後ろから見た頭蓋骨の輪郭。頭蓋を後ろから眺めると、矢状縫合で結合している両側の頭頂骨がみえる。ラムダ縫合は両側の頭頂骨と後頭骨との境界をなしている。後頭骨で目立つのは正中にある外後頭隆起である。この隆起から上外側へ最上後線走る。この最上後線の下方には上項線があり、外後頭隆起から側方へ伸びる横提をつくっている。その下には外後頭隆起と大孔とのほぼ真ん中に側方へ走る下項線がある。この下項線の始まりはかなり発達の良い外後頭稜にある。後頭骨の側方には、後頭乳突縫合によって後頭骨からわけられた側頭骨に属する乳様突起がみられる。錐体鱗縫合が乳様突起のところに完全又は不完全に存在していることがある。この縫合は乳様突起が側頭骨の鱗部および岩様部の両部からつくられる後頭乳突縫合のところには乳突孔があり、ここを乳突導出静脈が通り抜けている。乳突突起の内側面には乳突切痕がつくられている。その内側には後頭動脈溝がある。頭頂骨のところには頭頂孔がみられる。 

Norma lateralis(頭蓋側面、側面観)Lateral aspect とうがいそくめん、そくめんかん [A02.1.00.005] Feneis: 030 10

 頭蓋を側面から見た頭蓋骨の輪郭。ドイツ水平面(眼窩の下縁と外耳道の上縁を通る水平面)に定位した頭蓋では、神経頭蓋のところに側頭平面がみえる。この側頭平面をつくるのに関与するのは側頭骨のほか、頭頂骨、前頭骨の一部および蝶形骨である。側頭平面は上方では幾分よく発達した下側頭線と、発達のあまり良くない上側頭線によって境されている。側頭骨鱗部からは頬骨突起が前方へ伸び出し、これが頬骨の側頭突起とつながって頬骨弓をつくる。頬骨突起の根部の下方には外耳道があり、この大部分は側頭骨の鼓室部、一部分はそのろの鱗部で囲まれている。そのすぐ上にはしばしば小さな道上棘と道上小窩という小さなくぼみがある。外耳道の後ろには筋のための骨突起として生じた乳様突起の根部には乳突孔がある。 

Norma inferior; Norma basalis(頭蓋下面、底面観、外頭蓋底)Inferior aspect とうがいていめん、ていめんかん、がいとうがいてい [A02.1.00.006] Feneis: 030 16

 下から見た頭蓋骨下面の輪郭。外頭蓋底Basis cranii externa (external surface of cranial base)は前方にある顔面部と後方にある神経部とが区別される。前部には左右とも上顎骨口蓋突起、口蓋骨水平板、上顎骨歯槽突起、上顎結節および頬骨からなる。鋤骨は内側で後鼻孔を境する。両側の口蓋突起は正中口蓋縫合で接合し、その前端には切歯孔がある。この切歯孔から第2切歯に至るところに、剤損している切歯縫合が時折見られる。口蓋骨の水平板は大口蓋孔と通常2つの小口蓋孔をもつ。大口蓋孔からは口蓋棘で仕切られた口蓋溝が前方へ走る。上顎骨と口蓋骨の間には横口蓋縫合が見られる。後部に属する骨は、蝶形骨、両側の側頭骨および後頭骨である。翼状突起は外側で後鼻孔の境界をつくる。翼状突起に翼突鈎をもつ内側板と外側板を区別する。その両板の間には翼突窩がある。内側板の根部には舟状窩とその後内側には破裂孔がある。中央部には蝶形骨体があり、側方には側頭下稜をもつ大翼がある。大翼は蝶形骨棘をもち、棘孔に貫かれている。棘孔と披裂孔との間には卵円孔が開く。蝶形骨と側頭骨岩様部との間には蝶錐体裂がある。そこから耳管溝が後外側へ伸び出す。頚動脈管外口に蝸牛小管外口が連絡し、これはまた頚静脈窩と隣接している。頚静脈窩と頚動脈管外口の間には錐体小窩がある。この錐体小窩には鼓室部と茎状突起鞘でおおわれた茎状突起が接している。この突起のすぐ後ろには茎乳突孔がある。乳様突起には乳突切痕、その内側には後頭乳突縫合がある。ここには後頭動脈溝がある。乳様突起の前方には鼓室部と鱗部でかこまれた外耳孔がある。鼓室部と鱗部、ならびに錐体鼓室裂と錐体鱗裂によって囲まれる鼓室蓋稜という岩様部にある小稜が、下顎窩をつくる。この下顎窩は前夫は関節結節で境される。外側へは側頭骨頬骨突起が伸び出す。咽頭結節をもつ後頭骨の底部は蝶形骨体と癒合している。側頭骨岩様部と後頭骨の間には錐体後頭裂が走る。頚静脈窩はそれに隣接する後頭骨によって拡大されて頚静脈溝となる。大後頭孔は側方では後頭顆の後縁にはそれぞれ1本の顆管がみられる。大後頭孔に始まって、外後頭稜は上へ向かい外後頭隆起に至る。 

Neurocranium(脳頭蓋、神経頭蓋)Neurocranium のうとうがい、しんけいとうがい [A02.1.00.007]

 頭蓋は主として脳を容れる部分である脳頭蓋(神経頭蓋)と、主に顔面を構成する顔面頭蓋(内臓頭蓋)に分けられる。Neurocraniumとviscerocraniumは直訳すると、それぞれ神経頭蓋と内臓頭蓋である。顔面頭蓋に比べて脳頭蓋が大きいのが人類の特徴で、これは脳ことに大脳の非常な発達と関係している。 

Viscerocranium(顔面頭蓋、内臓頭蓋)Viscerocranium がんめんとうがい、ないぞうとうがい [A02.1.00.008]

 顔面頭蓋(内臓頭蓋)は、上、下顎など、元来、鰓に近い関係をもつ内臓弓に由来する骨格である。ヒトの胎児では6対ある内臓弓のうち、第1内臓弓の主部は後の下顎部となる顎骨弓であって、その中に第1内臓弓軟骨(Meckel軟骨)がある。Meckel軟骨の後上部は前方に屈して、上顎の部に翼方形軟骨などをつくる。これを中心として上顎とその周囲では皮骨性の蝶形骨翼状突起の内側板、上顎骨、口蓋骨、頬骨が、下顎ではMeckel軟骨を中心として下顎骨ができる。第2内臓弓軟骨(Reichert軟骨)と第3内臓弓軟骨の前方部からは舌骨が生じ、Reichert軟骨の広報部は側頭骨の茎状突起となる。従って、舌骨も顔面頭蓋(内臓頭蓋)に所属させられる。下級脊椎動物では下顎骨と、上顎の方形骨とが顎関節をつくるが、哺乳類では下顎骨は著憶説、脳頭蓋(神経頭蓋)の底(側頭骨鱗部)に関節する。これに伴って、方形骨、Meckel軟骨の最後部、第2内臓弓軟骨の最後部は耳殻(側頭骨岩様部)の側面の陥凹のなか(中耳)に取り込まれ、3個の耳小骨となる。しかし、耳小骨は習慣上、内臓頭蓋としては扱われない。 

Chondrocranium(軟骨頭蓋)Chondrocranium なんこつとうがい [A02.1.00.009]

 頭蓋底の発生にあずかる軟骨頭蓋は、脊索前端部の周囲とさらにその前方にある間葉の軟骨化による3主の軟骨、すなわち、傍索軟骨、または基底板、下垂体軟骨または極軟骨、梁柱軟骨、およびこれらに耳殻、鼻殻、眼窩翼、側頭翼が加わって形成される。脊索の前端部の周囲に形成されるのが傍索軟骨で、これより前方で下垂体部を取り囲むものが下垂体軟骨で、これよりさらに前方で正中線上の両側にあるのが梁柱軟骨である。これらの軟骨は正中で合し、脳の底面を支える溝上の正中板をつくる。傍索軟骨からは後頭骨の底部と大後頭孔を囲む部が、下垂体軟骨からは蝶形体骨が、梁柱軟骨と鼻殻からは篩骨および下鼻甲介がそれぞれ発生する。耳胞の周囲に生ずる耳殻から側頭骨の岩様部が形成され、これが傍索軟骨と接するところに頚静脈孔ができる。眼窩翼からは蝶形骨小翼が、側頭翼からは同大翼が形成されるが、両者の間に動眼神経、滑車神経、外転神経、眼神経などが介在する。 

Desmocranium(靱帯頭蓋)Desmocranium じんたいとうがい [A02.1.00.010]

 初期胚芽脊索の頭蓋末端にある中胚葉塊で、もっとも初期の頭蓋を形成する。 

Pericranium; Periosteum externum cranii(頭蓋骨膜)Pericranium とうがいこつまく [A02.1.00.011] Feneis: 028 21

 頭蓋冠の外面は強い頭蓋骨膜に被われ、上方に向かってふくれ高まり、頭頂骨、前頭鱗、側頭骨鱗部および後頭鱗からなる。

Cavitas cranii(頭蓋腔)Cranial cavity とうがいくう [A02.1.00.012]

 脳頭蓋の内部には脳を容れるための大きな腔所である頭蓋腔がある。頭蓋腔の容積は大脳の発達と正比例するので、人類学で重要視される。ことに化石人類などの大脳の発達が頭蓋腔の容積を測るとある程度類推できるからである。日本人成人の頭蓋腔容積の平均値は男性1450~1500cm3、女性1270~1330cm3である。

 

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Frons(前頭、額、ヒタイ)Forehead ぜんとう、がく、ひたい [A02.1.00.013] Feneis: 028 33

 解剖学会(昭和5年)では額、(昭和18年)では前頭であったが、Sinciput前頭とまぎらわしいので「額、ヒタイ」に戻した(昭和33年)。頭蓋冠で額の辺りが前頭といい、その下限は眼窩上縁まで。Fronsは「おでこ」を意味するラテン語名詞。

Occiput(後頭)Occiput こうとう [A02.1.00.014] Feneis: 028 31

 頭蓋を後方から見ると、下部を水平に削り取った球の形に近い。その形象の大部分は後頭鱗の外面で、その上方は頭頂骨につづき、外下隅に乳様突起の後面がみられる。中央の外後頭隆起から両側に上項線が走る。それより上方は直立した曲面で、後頭をつくる。

Nasion(ナジオン、鼻根点)Nasion なじおん、びこんてん [A02.1.00.015] Feneis: 028 34

 前頭鼻骨縫合が正中矢状面に切られる点。

Bregma(ブレグマ)Bregma ぶれぐま [A02.1.00.016] Feneis: 028 29

 矢状縫合と冠状縫合の交点。

Lambda(ラムダ)Lambda らむだ [A02.1.00.017] Feneis: 032 26

 ラムダ縫合と矢状縫合とが交わる小泉門の部位を示す点。

Inion(イニオン)Inion いにおん [A02.1.00.018] Feneis: 008 23

 イニオンは後頭骨の左右の上項線が正中矢状面上で合する点。外後頭隆起に一致する。

Pterion(プテリオン)Pterion ぷてりおん [A02.1.00.019]

 前頭骨、側頭骨、頭頂骨及び蝶形骨大翼のH字形の縫合線の集合。眼窩の外角突起の約3cm後方に当たる。計測点ではない。

Asterion(アステリオン、星状点)Asterion あすてりおん、せいじょうてん [A02.1.00.020]

 頭蓋骨表面の1点で、ラムダ状縫合、頭頂乳突縫合および後頭乳突縫合の合点。

Gonion(ゴニオン、顎角点)Gonion ごにおん、がくかくてん [A02.1.00.021] Feneis: 028 03

 頭型計測法における目標点。下顎体下縁と下顎枝後縁が移行する部分のうち、もっとも外側に突出する点。

Fossa temporalis(側頭窩)Temporal fossa そくとうか [A02.1.00.022] Feneis: 030 11

 側頭窩は上方と後方は側頭線により、前方は前頭骨側頭面と頬骨側頭面により、外側壁は頬骨弓の内面により、下方は側頭下稜によりそれぞれ境されている。窩の内側壁は側頭平面とよばれ、側頭鱗、頭頂骨、前頭骨側頭面、蝶形骨大翼側頭面により形成されている。窩の前壁には頬骨管の開口である頬骨側頭孔がある。

Arcus zygomaticus(頬骨弓)Zygomatic arch きょうこつきゅう [A02.1.00.023] Feneis: 030 12

 眼窩の外側方には、眼鏡のつるのような骨の橋がある。これが頬骨弓で、その後端は耳の孔(外耳孔)の近くまで達している。頭蓋を正面から見ると、顔面は頬骨弓の所が最も広く、それよりも下方では急に幅が狭くなっている。頬骨の側頭突起が頬骨の後下部より後方に突出し、側頭骨の頬骨突起と連結して形成された骨弓をいい、ほぼ水平位にある。側頭突起と頬骨突起間にある前方により後方へ斜走する縫合を側頭頬骨縫合という。頬骨弓からは咀嚼筋の一つである咬筋が起こり下顎角の咬筋粗面につく。なお頬骨弓の外側方への最も突出した点を頬骨弓点といい、両側のこの点の間の距離をもって頭蓋の顔面幅最大長としている。頬骨弓の下方のくぼみにある脂肪塊(頬脂肪体sucking pad)は、普通の皮下脂肪とは違って、線維の少ないみずみずしい脂肪組織からなり、いくらを詰めたようになっている。

Fossa infratemporalis(側頭下窩)Infratemporal fossa そくとうかか [A02.1.00.024] Feneis: 030 13

 側頭下窩は側頭窩の内下方につづく部分である。前壁は上顎骨側頭下面、内側壁は蝶形骨翼状突起外側板、上壁は蝶形骨大翼側頭下面および側頭骨鱗部の一部である。この窩をみたしているものは、下顎骨筋突起、側頭筋下部、内側・外側翼突筋、下顎神経、下顎動脈およびそれらの分枝、翼突筋静脈叢などである。側頭下窩は前方は下眼窩裂により眼窩と、内方は翼上顎裂により翼口蓋窩と、上方は卵円孔および棘孔により内藤が胃底の蝶形骨大翼大脳面に通じている。

Fossa pterygopalatina(翼口蓋窩)Pterygopalatine fossa よくこうがいか [A02.1.00.025] Feneis: 030 14

 側頭下窩の内側にある縦に細長い窩で、上方から下方へ行くにしたがって前後幅は狭くなる。上顎骨体後縁上半部と蝶形骨翼状突起前縁との間にある裂隙状の窩をなし、内側は口蓋骨垂直板、上壁は蝶形骨体よりなり、外側は遊離面をなし、また下壁は上顎骨体、蝶形骨翼状突起、口蓋骨錐体突起により閉ざされている。この窩は内・外・前・後・上・下のすべての方向と交通しており、内方では蝶口蓋孔(上後鼻神経が通る)を通じて鼻腔と、外方では翼上顎裂を通じて側頭下窩と、前方では眼窩列を通じて眼窩と、後方では翼突管(翼突管神経が通る)を通じて外頭蓋底と、上方では正円孔(上顎神経)を通じて内頭蓋底と、下方では大口蓋管(大口蓋神経および下行口蓋動・静脈)を通じて口腔とそれぞれ交通している。

Fissura pterygomaxillaris(翼上顎裂)Pterygomaxillary fissure よくじょうがくれつ [A02.1.00.026] Feneis: 030 15

 上顎骨と翼状突起外側板の間の骨性溝。

Fonticuli cranii(頭蓋泉門)Fontanelles とうがいせんもん [A02.1.00.027] Feneis: 032 27

 胎児、新生児、幼児の頭蓋冠において結合組織性骨の骨化が完了していない部分をいい、結合組織性の膜によってふさがれており、動脈の拍動を観察または触手することができる。頭蓋泉門のうちで恒常性のものは大泉門、小泉門、前側頭泉門、後側頭泉門である。頭蓋泉門の以上として眉間の上方に眉間泉門がある。また過剰骨として大泉門部にブレグマ骨、小泉門部に前頭頭頂間骨、前側頭泉門部に翼上骨、後側頭泉門部にアステリオン骨を認めることがある。

Fonticulus anterior(大泉門)Anterior fontanelle だいせんもん [A02.1.00.028] Feneis: 032 28

 Fonticulus anteriorを直訳すれば前頭泉門となるが日本語では大泉門が用いられている。左右の前頭骨部分および左右の頭頂骨により境される。冠状縫合、矢状縫合、前頭縫合の間にある最大の菱形の泉門で、生後1年半ないし2年で閉鎖し体表から触知できなくなるのがふつうである。

Fonticulus posterior(小泉門)Posterior fontanelle しょうせんもん [A02.1.00.029] Feneis: 032 29

 Fonticulus posteriorを直訳すれば後頭泉門となるが日本語では小泉門が用いられている。矢状縫合、人字縫合が合するところ。すなわち頭頂骨と後頭骨の間にある三角形の裂隙で、生後3~6ヶ月で閉鎖する。

Fonticulus sphenoidalis; Fonticulus anterolateralis(前側頭泉門、蝶形骨頭泉門)Sphenoidal fontanelle ぜんそくとうせんもん、ちょうけいこつとうせんもん [A02.1.00.030] Feneis: 032 30

 Fonticulus sphenoidalisを直訳すれば蝶形骨頭泉門となるが日本語では前側頭泉門が用いられている。また、同義語のFonticulus anterolateralisは直訳すれば前外側頭泉門となる。頭蓋の外側部、すなわち前頭骨、頭頂骨、側頭骨、蝶形骨の間にある裂隙であり、矩形または台形で、生後6ヶ月ないし1年で閉鎖する。

Fonticulus mastoideus; Fonticulus posterolateralis(乳突頭泉門、後側頭泉門)Mastoid fontanelle にゅうとつとうせんもん、こうそくとうせんもん [A02.1.00.031] Feneis: 032 31

 Fonticulus mastoideusを直訳すれば乳突頭泉門となるが、解剖学会では後側頭泉門を用いている。また、同義語の日本語訳では後外側頭泉門となる。頭頂骨、後頭骨、側頭骨の間にある裂隙。すなわち、頭頂乳突縫合にあたる部分にあり不規則な形で、生後1年ないし1年半で閉鎖する。

Calvaria(頭蓋冠)Calvaria とうがいかん [A02.1.00.032] Feneis: 028 28

 頭蓋腔を円盤状におおっている部分を頭蓋冠という。全体が結合組織性骨より発生する。頭蓋冠の外面は強い頭蓋骨膜に被われている。頭頂骨、前頭鱗、側頭骨鱗部および後頭鱗からなる。これらの骨は扁平骨で、緻密質からなる外板と内板があり、両者の間には海綿質からなる板間層がある。板間層には静脈間を含んだ板間管があり、外板または内板に開口する。頭蓋冠の平面は平坦で顕著な凸凹は認められず、上面観は卵円形を呈する。前頭骨および頭頂骨の軽度の膨隆を、それぞれ前頭結節および頭頂結節という。側面には上側頭線および下側頭線が認め荒れる。頭蓋冠の前部を前頭、中部を頭頂、後部を後頭という。また両側面で下側頭線より下方の部分を側頭という。底面下面を外頭蓋底という。頭蓋冠の内面に凸凹が多く、脳回による指圧痕、脳溝による脳隆起、中硬膜動・静脈による動・静脈溝がある。また内面には脳硬膜静脈洞によって形成された上矢状洞溝および横洞溝がある。Calvariaはcalvus(はげている)という形容詞に由来する。これ自身が単数形であって、複数形はcalvariaeとなる。

Vertex(頭頂)Vertex とうちょう [A02.1.00.033] Feneis: 028 30

 頭蓋の中央部の最も高いところ。Vertexは元来は渦巻きの意であるが、二次的に天頂その他もろもろの最頂点を意味するようになった。Vertical(垂直)はその形容詞である。

Lamina externa(頭蓋冠の外板)External table of calvaria とうがいかんのがいばん [A02.1.00.034] Feneis: 028 22

 頭蓋冠の外面は強い頭蓋骨膜に被われている。頭頂骨、前頭鱗、側頭骨鱗部および後頭鱗からなる。これらの骨は扁平骨で、その横断面を観察すると緻密質からなる外板と内板がある。

Diploe(板間層)Diploe ばんかんそう [A02.1.00.035] Feneis: 028 23

 板間層は外板と内板との間にある海綿質に相当する骨層で、頭蓋骨に特有である。Diploeはギリシャ語のdiploos(二重の)に由来する。この部分がサンドイッチのハムのように挟まれていることから、ローマ時代にRUFUSによって命名されたという。Diploeのeの上に・・をつけるのはドイツ語のウムラウトのような変音記号ではなく、連母音をそれぞれ独立に分離して発音させるための分離符(Trema)である。したがってこの分離符をとってdiploeとしても差し支えなく、むしろそれが本来の形である。

Canales diploici(板間管)Diploic canals ばんかんかん [A02.1.00.036] Feneis: 028 24

 外板と内板との間にある板間層には静脈間を含んだ板間管があり、外板または内板に開口する。

Lamina interna(頭蓋冠の内板)Internal table of calvaria とうがいかんのないばん [A02.1.00.037] Feneis: 028 25

 頭蓋冠の内板は骨性頭蓋を含む骨の内部の層。

Sulcus sinus sagittalis superioris(上矢状洞溝)Groove for superior sagittal sinus じょうしじょうどうこう [A02.1.00.038] Feneis: 008 31,028 26

 上矢状洞静脈をいれる溝。前頭鱗よりはじまり、両側頭頂骨の接合部、後頭輪正中線を経て内後頭隆起に至り、左右いずれかの横洞溝に連なるが、右のものに連なる傾向が強い。上矢状洞溝の内部および外部には多数のクモ膜顆粒小窩がある。

Foveolae granulares(クモ膜顆粒小窩)Granular foveolae Pacchionian granulations くもまくかりゅうしょうか [A02.1.00.039] Feneis:028 27

 パキオニ小体(顆粒)小窩ともよばれる。頭蓋冠の内面にある上矢状静脈洞溝の内および外に脳膜のクモ膜顆粒の嵌入によって生じた1~4mmの多数の小窩をいう。イタリアの解剖学者Antonio Pacchioni (1665-1726)によって、1705年に記載された。

Impressiones gyrorum; Impressiones digitatae; Juga cerebralia(脳回圧痕、脳回の指圧痕、脳隆起)Impressions of cerebral gyri のうかいあつこん、のうかいのしあつこん、のうりゅうき [A02.1.00.040]  Feneis:030 06

 脳回の指圧痕は大脳回に一致する浅い溝。または、脳隆起は大脳溝に一致する隆起腺を示す。指圧痕と脳隆起はは頭蓋底に近いほど明らかである。

Sulci venosi(静脈溝)Venous grooves じょうみゃくこう [A02.1.00.041] Feneis: 030 07

 頭頂骨内壁にときにみられる溝。

Sulci arteriosi(動脈溝)Arterial grooves どうみゃくこう [A02.1.00.042] Feneis:030 08

 頭蓋内壁にある動脈をいれる溝。

(Ossa suturale)((縫合骨))(Sutural bone) ほうごうこつ [A02.1.00.043] Feneis: 030 09

 頭蓋の縫合の縫合線の中に小さい縫合骨を見ることがある。縫合骨の出現はラムダ状縫合に最も多く、後頭乳突縫合、頭頂乳突縫合、矢状縫合、冠状縫合などにも見られることがある。

Basis cranii(頭蓋底)Cranial base; Basicranium とうがいてい [A02.1.00.044]

 頭蓋底の管、孔などの開口は血管と神経が通過するのに役立つ。

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Basis cranii interna(内頭蓋底、頭蓋底の内面)Internal surface of cranial base ないとうがいてい、とうがいていのないめん [A02.1.00.045] Feneis: 030 01

 内頭蓋底は頭蓋腔の床の上面のことで、頭蓋底内面で脳をのせる深い窩をなしている。この窩はさらに前方より後方にかけて、前頭蓋窩、中頭蓋窩、後頭蓋窩の三つの窩に分けられるが、前部へいくほど階段状に高くなっている。前頭蓋窩と中頭蓋窩との境界は蝶形骨小翼および前頭骨とによってなされる。前頭蓋窩は大脳の前頭葉を、中頭蓋窩は大脳の側頭葉を、後頭蓋窩は小脳半球延髄、橋をそれぞえいれる。後頭蓋窩の前中央部には蝶形骨鞍背後面より大後頭孔までつづく斜台がある。頭蓋底内面には蝶形骨小翼を除くほぼ全域にわたって、指圧痕、脳隆起、動脈孔、静脈溝などが認められるが、これらはそれぞれ大脳の脳回、脳溝、動脈、静脈に対応して形成されたものである。

Fissura sphenopetrosa(蝶錐体裂)Petrosphenoidal fissura; sphenopetrosal fissure ちょうすいたいれつ [A02.1.00.046] Feneis: 030 19

 蝶錐体裂は破裂孔から後外方に、大翼と錐体の間にある。蝶錐体裂の内後方にある大錐体神経溝の前端は破裂孔に達し、小錐体神経溝は小錐体神経溝は蝶錐体裂の後端から卵円孔に向かう。

Fissura petrooccipitalis(錐体後頭裂)Petro-occipital fissure すいたいこうとうれつ [A02.1.00.047] Feneis: 030 20

 錐体後頭裂は岩様部(錐体)と後頭骨の間にあり、頚静脈孔のつづきとして、頚静脈孔の上方に位置する。これに一致して下錐体洞溝がある。

Fossa cranii anterior(前頭蓋窩)Anterior cranial fossa ぜんとうがいか [A02.1.00.048] Feneis: 030 02

 前頭蓋窩は大脳の前頭葉をのせるところで、また後縁とその付近は蝶形骨小翼と両側の小翼間に介在する蝶形骨隆起からなり、平坦である。大部分は前頭骨からなるが、その中央の正中部は篩骨の篩板からなり、鼻腔の上壁にあたり、多数の篩孔があって鼻腔と交通している。この部は前頭蓋窩の中で特に深く陥凹し、ここに嗅球がのる。その前半正中線上に鶏冠が突出し、その直前の盲孔とともに大脳鎌の付着部となる。両側部は前頭骨眼窩部の上面で、高く盛り上がる。この部は脳隆起、指圧痕が著しい。

Fossa cranii media(中頭蓋窩)Middle cranial fossa ちゅうとうがいか[A02.1.00.049] Feneis: 030 03

 中頭蓋窩は蝶ネクタイのような形をした窩みで、主として蝶形骨からなるが、後外側部を構成するのは側頭骨である。中頭蓋窩の中央部は蝶形骨体の上面からなり、中頭蓋窩の中で特に隆起している。その前方は鞍結節、後方は鞍背として高まり、中央がくぼんでトルコ鞍となる。その中央に下錐体をのせる下垂体窩がある。鞍結節の前の視神経交叉溝の両側は視神経管に達する。両側部は蝶形骨大翼と側頭骨鱗部の大脳面、および岩様部(錐体)前面からなり、大脳側頭葉を容れる深いくぼみとなる。脳隆起と指圧痕が著しく、また、棘孔からひろがる動脈溝、静脈溝(中硬膜動静脈を容れる)が明瞭である。外側部が特に前方に陥入する前端、すなわち小翼と大翼の間に上眼窩裂がある。トルコ鞍の側面には内頚動脈溝が前後に走り、その後端は蝶形骨と岩様部(錐体)尖の間にある破裂孔に至る。内頚動脈溝の外側に、前方より後外方に向かって、正円孔、卵円孔、棘孔が並ぶ。破裂孔から後外方に、大翼と錐体の間にある蝶錐体裂がつづく。その内後方にある大錐体神経溝の前端は破裂孔に達し、小錐体神経溝は蝶錐体裂の後端から卵円孔に向かう。錐体前面には、そのほか、三叉神経圧痕、弓状隆起、鼓室蓋がみられる。中頭蓋窩は多くの管、孔によって蓋部と交通する。①視神経管により眼窩へ(視神経および眼動脈)、②上眼窩裂により眼窩へ(動眼神経、滑車神経、外転神経、眼神経、上眼静脈)、③正円孔により翼口蓋窩へ(上顎神経)、④卵円孔により側頭下窩へ(下顎神経)、⑤棘孔により側頭下窩へ(中硬膜動静脈および下顎神経硬膜枝)、⑥破裂孔の後壁に開く頚動脈管により頭蓋底外面へ(内頚動脈は破裂孔を通らず、頚動脈に至る)、⑦破裂孔より頭蓋底外面へ(ただし、生体では破裂孔の底面は線維軟骨で閉鎖され、その上に頚動脈が乗る。大錐体神経も軟骨を貫かず、翼突管に入る)。

Fossa cranii posterior(後頭蓋窩)Posterior cranial fossa こうとうがいか [A02.1.00.050] Feneis: 030 04

 後頭蓋窩は主として後頭骨からなるが、前端部には蝶形骨がわずかに関与し、また錐体後面の部分は側頭骨まで構成される。前外足の殆ど直立した壁は側頭骨岩様部の内面(錐体の後面および乳突部の内側壁)、窩の底部と後部とは弯曲した後頭骨の内面から出来ている。錐体後頭裂の後方の続きに頚静脈孔があって、これは岩様部(錐体と)後頭骨とから出る孔内突起によって、前方の小孔と後方の大孔とに分けられる。岩様部(錐体)上縁は中頭蓋窩と後頭蓋窩の後頭蓋窩の境界をつくり、ここに小さい上錐体洞溝がある。岩様部(錐体)の後面中央に大きな円い内耳孔、その後方に小さい裂目状の前庭水管外口がある。後頭蓋窩のほぼ中央に大後頭孔がある、それから前方に鞍背までつづくなめらかな斜台は後頭骨底部と蝶形骨体が癒合したもので、この斜面に橋と延髄上部との前面がのる。大後頭孔と頚静脈孔の間に頚静脈結節が隆起し、その内側面に舌下神経管の開口を見る。後頭蓋窩後壁の中央に内後頭隆起があり、これを中心として十字隆起がある。そのうち、下方にのびる内後頭稜は狭く、左右の小脳半球を容れるくぼみの境界をつくる。上方にのびる隆起上には上矢状洞溝があり、側方にのびる隆起上には横洞溝がある。横洞溝は岩様部(乳突部)に至って深いS状洞溝となって内下方に向かい、その終端は頚静脈孔の後縁に達する。S状洞溝の初部には錐体上縁を後進してきた状錐体洞溝が前方から合流する。後頭蓋窩と外部との交通には次のものがある。①頚静脈孔により頭蓋底外面へ(前小部を舌咽神経、迷走神経、副神経、後大部を内頚静脈)、②舌下神経管により頭蓋底外面へ(舌下神経)、③大後頭孔により脊柱管へ(延髄の下部)。そのほか、導出静脈を通す顆管、乳突孔があるが、その大きさははなはだ不定である。また、内耳孔につづく内耳道は顔面神経、中間神経、内耳神経を通じ、顔面神経は顔面神経管から茎乳突孔を経て頭蓋底へ、中間神経の一部は鼓索神経となって錐体鼓室裂を通って頭蓋底へ出る。

Clivus(斜台)Clivus しゃだい [A02.1.00.051] Feneis: 030 05

 後頭蓋窩の正中部では中頭蓋窩の後端である鞍背から後方に大後頭孔まで「すべり台」のような急な斜面がある。これが斜台で、その上半は蝶形骨、下半は後頭骨からなる(その境界は骨が癒合しているのでわからない)。

Sulcus sinus petrosi inferioris(下錐体洞溝)Groove for inferior petrosal sinus かすいたいどうこう [A02.1.00.052] Feneis: 008 07

 岩様部(錐体)と後頭骨の間に錐体後頭裂があり、これに一致して下錐体洞溝がある。

Basis cranii externa(外頭蓋底、頭蓋底の外側面)External surface of cranial base がいとうがいてい、とうがいていのがいそくめん [A02.1.00.053] Feneis: 030 16

 外頭蓋底は下顎骨・舌骨を除く頭蓋の下面をいう。その範囲は上顎骨の歯槽弓にはじまり、側頭下稜、頬骨弓の後端、乳様突起の内側、上項線、外後頭隆起に至る境界とする。外頭蓋底は全体とふくれ上がって凹凸に富み不整複雑な面である。

Foramen jugulare(頚静脈孔)Jugular foramen けいじょうみゃくこう [A02.1.00.054] Feneis: 030 18

 錐体後頭裂は前端と後端とで広く大きな孔となっている。前端で、錐体の前内側端にある孔は破裂孔といわれ、後端にあるのは頚静脈孔とよばれる。頚静脈孔には、前部を舌咽神経・迷走神経・副神経が通り、後部を内頚静脈が通る。

Foramen lacerum(破裂孔)Foramen lacerum はれつこう [A02.1.00.055] Feneis: 030 21

 破裂孔は生体では軟骨で閉ざされている。破裂孔はその前縁の一部が蝶形骨で形成され、その部位より内頚静脈は海綿静脈洞に入る。

Palatum osseum(骨口蓋)Bony palate こつこうがい [A02.1.00.056] Feneis: 030 22

 外頭蓋底の前部の中央には高台のごとく突出し、上歯槽弓によって前方および外方から囲まれる骨口蓋がある。骨口蓋の前端部(切歯のある部)は発生学的に左右1対の切歯骨とう小骨から生ずる。切歯骨は生後上顎骨と癒合する。切歯骨はゲーテが発見したといわれている。

Canalis palatinus major(大口蓋管)Greater palatine canal だいこうがいかん [A02.1.00.057] Feneis: 030 17

 大口蓋孔は上方に向かい大口蓋管となって翼口蓋窩に通じる。大口蓋管は上顎骨と口蓋骨との大口蓋溝が合わさってできる管で、大口蓋動・静脈と前口蓋神経が通る。

Foramen palatinum majus(大口蓋孔)Greater palatine foramen だいこうがいこう [A02.1.00.058] Feneis: 030 23

 骨口蓋の後外側隅に大口蓋孔がみられる。

Foramina palatina minora(小口蓋孔)Lesser palatine foramina しょうこうがいかん [A02.1.00.059] Feneis: 024 30

 大口蓋孔の後方に1~2個の小口蓋孔という小孔がある。小口蓋孔は小口蓋管の開口である。小口蓋管は大口蓋管に連なり、小口蓋動静脈と中および後口蓋神経の通路である。

Fossa incisiva(切歯窩)Incisive fossa せっしか [A02.1.00.060] Feneis: 030 24

 切歯窩は、正中口蓋縫合の前端近のほぼマッチ頭大の凹みで、ここに切歯管が切歯孔をもって開く。

Canalis incisivi(切歯管)Incisive canal せっしかん [A02.1.00.061] Feneis: 030 25

 切歯管は切歯孔の開口である。切歯管には、鼻腔から口蓋に走る血管・神経(鼻口蓋動・静脈、鼻口蓋神経)が通る。

Foramina incisiva(切歯孔)Incisive foramina せっしこう [A02.1.00.062] Feneis: 030 26

 切歯孔は正中口蓋縫合の後端で、切歯管の個または数個の開口である。

(Torus palatinus)((口蓋隆起))(Palatine torus) こうがいりゅうき [A02.1.00.063] Feneis: 030 27

 正中口蓋縫合が下方に突出することがあって、その場合これを口蓋隆起という。

Canalis palatovaginalis(口蓋骨鞘突管)Palatovaginal canal こうがいこつしょうとつかん [A02.1.00.064] Feneis: 030 28

 蝶形骨鞘状突起と口蓋骨の間にある小管で、頚動脈および翼口蓋神経節をいれる。

Canalis vomerovaginalis(鋤骨鞘突管)Vomerovaginal canal じょこつしょうとつかん [A02.1.00.065] Feneis: 030 29

 鋤骨の上端は左右に開いた鋤骨翼となって蝶形骨体の下面につき、蝶形骨鞘状突起内側板との間に鋤骨鞘突管をつくる。蝶口蓋動脈枝の通路。

Canalis vomerorostralis(鋤骨吻管)Vomerorostral canal じょこつふんかん [A02.1.00.066] Feneis: 030 30

 鋤骨吻管は鋤骨と蝶形骨吻の間にある細い管。

Orbita(眼窩)Orbit がんか [A02.1.00.067] Feneis: 032 12

 眼窩は眼球とその付属器とを容れる不規則な四角錐体状の大きなくぼみで、最深部はその後内方にある。錐体底にあたる部はほぼ四辺形の眼窩口で、軽度外下方に傾いており、顔面に開いている。その上縁を眼窩上縁、下縁を眼窩下縁という。眼窩上縁は前頭鱗からなり、その内側半分に2個の切痕または孔があり、その内側のものを前頭切痕(まれに前頭孔)、外側のものを眼窩上孔(まれに眼窩上切痕)とう。眼窩下縁は上顎骨体および頬骨からなり、その下方に眼窩下孔が開口している。眼窩は上・下・内側・外側の4壁を有し、7種類の骨による10部より形成されている。上壁は大部分が前頭骨眼窩面および蝶形骨小翼腹側面よりなり、外側には涙腺窩、小翼内には視神経管があり、ここに視神経および眼動脈を通す。下壁は大部分が上顎骨眼窩面によりなるが、外側の一部が頬骨眼窩面、後方の小部分が口蓋骨眼窩突起により形成されている。また後方から前方へ眼窩下溝その延長部である眼窩下管が走り、これが既述の眼窩下孔に開口する。内側壁は大部分が篩骨眼窩板により形成され、残りの部分のうちの前部は上顎骨前突起および涙骨、後部は蝶形骨体側面最前部によって形成されている。なお篩骨眼窩板上縁と前頭骨眼窩部との間には、前篩骨孔および後篩骨孔があり、前者は鼻腔に行く前篩骨神経および前篩骨動脈を通し、後者は篩骨蜂巣に行く後篩骨神経および後篩骨動脈を通す。また内側壁の前部にある涙嚢窩は、上顎骨の前涙嚢稜と涙骨の孔涙嚢稜との間にあり、稜骨の涙嚢溝が合して形成されたものである。外側壁は前半部は頬骨眼窩面、後半部は蝶形骨大翼眼窩面と上壁の蝶形骨小翼との間には頭蓋腔に通ずる上眼窩裂があり、動眼神経、滑車神経、眼神経、外転神経、上眼静脈などを通す。また外側壁後半部の蝶形骨大翼眼窩面と下壁の上顎骨眼窩面との間には翼口蓋窩および側頭下窩に通ずる下眼窩裂があり、眼窩下神経、頬骨神経、下眼静脈などを通す。

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Cavitas orbitalis(眼窩)Orbital cavity がんか [A02.1.00.068]

 Cavitas orbitalisとOrbitaは同義語である。

Aditus orbitalis(眼窩口)Orbital opening がんかこう [A02.1.00.069] Feneis: 032 13

 眼窩が顔面に開く眼窩口は外側縁が少し下がった四角形である。

Margo orbitalis(眼窩縁)Orbital margin がんかえん [A02.1.00.070] Feneis: 032 14

 眼窩の骨縁で眼窩上縁、眼窩下縁、外側縁、内側縁に区分できる。

Margo supraorbitalis(眼窩上縁)Supra-orbital margin がんかじょうえん [A02.1.00.071] Feneis: 032 15

 眼窩口の上縁は眼窩上縁である。眼窩上縁は前頭鱗の前面と内面との境をする弓状の部で、その内側によったところに前頭切痕(まれに前頭孔)と眼窩上孔(または眼窩上切痕)が内外にならんでいる。

Margo infraorbitalis(眼窩下縁)Infra-orbital margin がんかかえん [A02.1.00.072] Feneis: 032 16

 眼窩口の下縁は眼窩下縁である。眼窩下縁は上顎体と頬骨とからなり、そのほぼ中央の下方には眼窩下孔が上顎体前面に開いている。

Margo lateralis(眼窩の外側縁)Lateral margin of orbit がんきゅうのがいそくえん [A02.1.00.073]

 眼窩上縁と眼窩下縁との外側の移行部で、頬骨に属し、上下両縁と同じくやや鋭い。

Margo medialis(眼窩の内側縁)Medial margin of orbit がんかのないそくえん [A02.1.00.074]

 眼窩上縁と眼窩下縁との内側の移行部で、涙骨の後涙嚢稜と上顎骨前頭突起の前涙嚢稜とがあって、その間に涙嚢窩がある。

Paries superior(眼窩の上壁)Roof of orbit がんかのじょうへき [A02.1.00.075] Feneis: 032 17

 眼窩の入口は四辺形をなすので、それに応じて内壁も上・下・内側・外側の区別がされている。眼窩の上壁はほとんど前頭骨眼窩面で作られるが、後端の小部分は蝶形骨小翼である。上壁の面は上方に向かい内側部の高い弓状をえがき、外側はゆるやかに外側壁につづく。上壁前部の外側に涙腺窩がある。後端の小翼部には視神経管(視神経および眼動脈の通路)があり、頭蓋腔に通ずる。

Paries inferior(眼窩の下壁)Floor of orbit がんかのかへき [A02.1.00.076] Feneis: 032 18

 眼窩の下壁は主として上顎骨眼窩面からなり、前外側では頬骨眼窩面の一部、後端では口蓋骨眼窩突起がこれに加わる。下壁の中部には後方から前方へ走る眼窩下溝および眼窩下管(眼窩下神経および動静脈の通路)があり、眼窩下孔につづく。

Paries lateralis(眼窩の外側壁)Lateral wall of orbit がんかのがいそくへき [A02.1.00.077] Feneis: 032 19

 眼窩の外側壁は頬骨の眼窩面および蝶形骨大翼眼窩面からなり、その下部にある小さな頬骨眼窩孔は頬骨管(頬骨神経の通路)の入口である。外側壁の後半は上壁との間に上眼窩裂(動眼神経、滑車神経、眼神経、外転神経、上眼静脈などの通路)、下壁との間に下眼窩裂(眼窩神経、頬骨神経、下眼静脈などの通路)をはさみ、上眼窩裂は中頭蓋窩、下眼窩裂は側頭下窩に通ずる。霊長類以外の哺乳動物では、外側壁はなく、眼窩は直接に側頭窩に連なる。

Paries medialis(眼窩の内側壁)Medial wall of orbit がんかのないそくへき [A02.1.00.078] Feneis: 032 20

 眼窩の内側壁は篩骨眼窩板を主とし、前方には涙骨および上顎骨前頭突起、後方には蝶形骨体側面の最前部がこれに加わる。

Foramen ethmoidale anterius(前篩骨孔)Anterior ethmoidal foramen ぜんしこつこう [A02.1.00.079] Feneis: 032 21

 篩骨眼窩板の上縁と前頭骨眼窩部との間にある前側の前篩骨孔(前篩骨神経ならびに前篩骨孔動静脈の通路)がある。前篩骨孔は鼻腔に通ずる。

Foramen ethmoidale posterius(後篩骨孔)Posterior ethmoidal foramen こうしこつこう [A02.1.00.080] Feneis: 032 22

 篩骨眼窩板の上縁と前頭骨眼窩部との間にある後側の後篩骨孔(後篩骨神経ならびに後篩骨動静脈の通路)がある。後篩骨孔は篩骨蜂巣に通ずる。

Sulcus lacrimalis(涙嚢溝)Lacrimal groove るいのうこう [A02.1.00.081] Feneis: 020 23

 眼窩の内側面の前部を構成する涙骨の外側面の前半部には縦に走る涙嚢溝がある。

Fossa sacci lacrimalis(涙嚢窩)Fossa for lacrimal sac るいのうか [A02.1.00.082] Feneis: 020 25

 眼窩の内側壁の前端部には浅い溝状の凹みがある。この窩みは涙嚢窩といわれ、下方に向かって鼻涙管となり鼻腔に通じる。涙嚢窩と鼻涙管は、それぞれ涙嚢と鼻涙管をいれる。

Fissura orbitalis superior(上眼窩裂)Superior orbital fissure じょうがんかれつ [A02.1.00.083] Feneis: 032 23

 眼窩の外側壁の後端には、上壁との間に上眼窩裂(蝶形骨の大翼および小翼の間にある上部裂隙)がある。上眼窩裂は頭蓋腔(中頭蓋窩)に通じ、眼筋の支配神経(動眼神経・滑車神経・外転神経)・眼神経・上眼静脈が通る。

Fissura orbitalis inferior(下眼窩裂)Inferior orbital fissure かがんかれつ [A02.1.00.084] Feneis: 032 24

 眼窩の下壁と外側壁との間に長く大きな下眼窩裂(蝶形骨大翼と上顎骨眼窩部の間の裂隙)がある。下眼窩裂は側頭下窩・翼口蓋窩に通じ、眼窩下動・静脈、眼窩下神経、頬骨神経などの通路となる。眼窩裂の前内側縁から前方に向かって深い溝が出る。この溝を眼窩下溝といい、さらに下壁の下を走って眼窩下縁の下方で眼窩下孔となって上顎骨の前面に開く。

Canalis nasolacrimalis(鼻涙管)Nasolacrimal canal びるいかん [A02.1.00.085] Feneis: 032 07

 涙嚢窩は下方では鼻涙管という骨のトンネルになって鼻腔に通じている。

Cavitas nasalis ossea(骨鼻腔、鼻腔)Bony nasal cavity こつびくう、びくう[A02.1.00.086] Feneis: 032 01

 骨鼻腔は顔面頭蓋の中央に位置し、西洋梨状の梨状口で前方に開いている。梨状口は鼻骨と上顎骨とで囲まれる。正中矢状面にある鼻骨中隔によって左右に分けられている。骨部腔には上・下・内側・外側の4壁と、前方・後方の2個の交通路がある。上壁は大部分が篩骨篩板、一部分が鼻骨前頭骨、蝶形骨よりなる。下壁は上顎骨口蓋突起と口蓋骨水平板よりなる。内側壁は鼻中隔で篩骨垂直板と鋤骨よりなる。口側壁はその構造が複雑で上顎骨体、上顎骨前頭突起、口蓋骨垂直板、蝶形骨翼状突起内側板、下鼻甲介、篩骨、涙骨よりなる。前方の交通路は梨状口をもって顔面に開口する。後方の交通路は上鼻道、中鼻道、下鼻道の3個の鼻道が合して鼻咽道につづき後鼻孔をもって外頭蓋底に開口する。鼻骨腔の後上部で蝶形骨体の前面で上鼻甲介と篩骨垂直板との間にある部分を蝶篩陥凹といい篩骨垂直板との間にある部分を蝶篩陥凹といい蝶形骨洞がここに開口する。下鼻道には涙骨管が開口しているが、鼻液管は上顎骨の涙嚢溝を涙骨の涙骨鈎と下鼻甲介の涙骨突起が内側からおおって形成されている。また外側壁の後部は口蓋骨垂直板よりなるが、その眼窩突起と蝶形骨突起との間の深い切れ込みを蝶口蓋切痕といい、これが蝶形骨体底部と合して蝶口蓋孔を形成し、この孔をもって骨鼻腔は翼口蓋窩と交通している。

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Septum nasi osseum(骨鼻中隔)Bony nasal septum こつびちゅうかく [A02.1.00.087] Feneis: 032 02

 鼻腔は正中にある骨鼻中隔(鋤骨と篩骨垂直板からなる)という骨板によって左右両側に分かれる。

Apertura piriformis(梨状口)Piriform aperture りじょうこう [A02.1.00.088] Feneis: 032 03

 梨状口すなわち鼻腔が顔面に開く口は、その上縁が1対の鼻骨で作られるほかは、すべて上顎骨からなっている。左右の鼻骨はほぼ正中で接合し(鼻骨間縫合)、上方では前頭骨に連結する(前頭鼻骨縫合)。この前頭鼻骨縫合と正中線との交点は鼻根点(ナジオン)と呼ばれ重要な計測点とされる。

Meatus nasi superior(上鼻道)Superior nasal meatus じょうびどう [A02.1.00.089] Feneis: 032 04

 上鼻甲介と中鼻甲介との間の鼻道を上鼻道という。

Meatus nasi medius(中鼻道)Middle nasal meatus ちゅうびどう [A02.1.00.090] Feneis: 032 05

 中鼻甲介と下鼻甲介との間の鼻道を中鼻道という。

Meatus nasi inferior(下鼻道)Inferior nasal meatus かびどう [A02.1.00.091] Feneis: 032 06

 下鼻甲介の下方の鼻道を下鼻道という。

Ostium canalis nasolacrimalis(鼻涙管口)Opening of nasolacrimal canal びるいかんこう [A02.1.00.092]

 鼻涙管の鼻腔への出口である。

Meatus nasi communis(総鼻道)Common nasal meatus そうびどう [A02.1.00.093]

 鼻中隔に近い鼻腔内側部は階段状に分かれず、この部を総鼻道という。

Recessus sphenoethmoidalis(蝶篩陥凹)Spheno-ethmoidal recess ちょうしかんおう [A02.1.00.094] Feneis: 032 08

 鼻腔の上後端の上鼻甲介と鼻中隔の間で蝶形骨体の前にある狭い部を蝶篩陥凹という。

Meatus nasopharyngeus(鼻咽道)Nasopharyngeal meatus びいんどう [A02.1.00.095] Feneis: 032 09

 上鼻道、中鼻道、下鼻道などの鼻道は後方で合して鼻咽道となり、後鼻孔を経て咽頭に開く。

Choanae; Apertura nasalis posterior(後鼻孔)Choana; Posterior nasal aperture こうびこう [A02.1.00.096] Feneis: 032 10

 後鼻孔は左右1対あって、そのまわりは外側から翼状突起内側板、上方からは蝶形骨体、下方から口蓋骨水平板後縁によりかこまれ、内側縁は左右共通の鋤骨後縁で、これが左右後鼻孔の境となり、その最下部正中線から後鼻棘が後方に突出する。

Foramen sphenopalatinum(蝶口蓋孔)Sphenopalatine foramen ちょうこうがいこう [A02.1.00.097] Feneis: 032 11

 鼻腔の外側壁の後部にある口蓋骨の垂直板の上端に蝶口蓋孔がみられる。蝶口蓋孔は上鼻道の後端で、蝶形骨と口蓋骨との間にある孔で、鼻腔と翼口蓋窩とを連絡する。蝶口蓋孔は鼻腔の後半部に分布する血管・神経の通路として重要である。

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